ストラップ、プリクラ、たまごっち、写ルンです。持ち物が全部ばらばらだった頃。
2026年8月28日
2000年代の小物には、はっきりした共通点があります。 持ち歩くものが、まだ全部ばらばらだったということです。
音楽を聴く機械、写真を撮る機械、時間をつぶす機械、連絡をする機械。 いまは1枚の板に入っているものが、当時はぜんぶ別の形をしていて、 それぞれにケースがあり、ストラップが付いて、電池が要りました。
1台に3本も4本も付いていました。ぶら下げすぎて重くなり、 ストラップの穴が広がって、しまいには本体より重くなる。
なぜあんなに付けたのか。理由ははっきりしていて、 みんなが同じ形の端末を持っていたからです。 機種の種類は多くなく、色も数種類。中身は自分で変えられない。 そうなると、個性を出せる場所が外側にしか残りません。
いまスマホケースとホーム画面と壁紙にかけている手間は、 当時ストラップと着せ替えパネルにかかっていました。やっていることは同じです。
2000年代のプリクラは、いまとかなり違います。
| 撮る | 4〜6枚。ポーズを決める時間が短く、毎回焦る |
|---|---|
| 落書き | 専用のペンで書く。時間切れの警告音が鳴る |
| 分ける | 機械の外で、はさみで切って配る |
| 貼る | 手帳、筆箱のふた、定期入れ、プリ帳 |
プリ帳は、集めたプリクラを貼るための専用の帳面です。 誰と撮ったかを日付順に並べていく。中身はほぼ、人間関係の記録でした。
目を大きく加工する機能が入りはじめたのも2000年代の後半です。 最初は驚かれましたが、数年で標準になりました。
この時期の遊びは、持ち物を見せ合うところまでが遊びでした。 持っていくもの、交換するもの、順番を待つもの。ぜんぶ物理的に手を動かします。
写ルンですの「結果がわからない」感じは、いま思うとかなり特殊です。 撮った瞬間に確認できないので、失敗も含めて全部現像される。 その失敗写真のほうが、あとから見て面白かったりします。
音楽まわりの話は 2000年代の音楽の聴き方 にまとめました。
部屋の飾り方には、雑誌に載っていた型がありました。 コルクボードに写真とプリクラを留めて、まわりにシールを貼る。 これは物理的なSNSのプロフィール欄と言っていい構造をしています。
| 2000年代 | 携帯、MD(またはiPod)、デジカメ、手帳、プリ帳、財布、定期、鍵 |
|---|---|
| いま | スマホ、財布(または無し)、鍵 |
減ったのは荷物だけではありません。 機械が減ったぶん、ストラップを付ける場所も、シールを貼る場所も減りました。 2000年代の小物が妙に懐かしく感じられるのは、 「自分のものだと分かるように加工する余地」が、当時はあちこちに残っていたからだと思います。
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文房具から音楽まで7つに分けた総まとめ。
着メロ、MD、iPod。手間のほうを覚えている。
だらけている、何もしない。脱力系が主役だった。